2010年 09月 11日
ショパンとサロン

↑ショパン
現在、レッスン室にショパンのまんがで読む伝記をおいています。
みなさん、待ち時間に手にとって読んでいるようです。
さて、ショパンがサロンでの演奏を好み、
サロンのためにたくさん曲を書いたことはよく知られるところ。
ショパンの名曲は、社交界のサロンから生まれたと言っても
過言ではありません。
繊細で、洗練された音楽が次々と作曲されました。
サロンでの演奏会は、
決して生真面目な雰囲気の中でおこなわれたものではありませんでした。
むしろ、ゲームや飲食やダンスと同様、「人生の楽しみ」の一環として、
音楽が奏でられていました。
コンサートホールでの演奏会とは異なり、
サロンでの演奏は親戚や友人など、
ごく限られた人々が集まる親密なものでした。
むしろある程度限られた人数のために語りかけるような弾き方や、
曲目を選ぶことが大切だったようです。
このように考えると、現在のように巨大なホールの中で、
緊迫した空気の中で、ショパンの曲が演奏されるといった状況は、
彼が生きていた当時の人々からすれば、
決して普通ではなかったようです。
中級~上級の生徒さんはショパンのワルツやポロネーズ、
プレリュードなど演奏する機会も多いですから、
ショパンのサロンをイメージして演奏してみると、
いいかもしれませんね!!

