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投網を繰り返す漁師のように①~舘野泉さんの名言集

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日本を代表する世界的なピアニスト 

舘野泉さんの著書「生きる力」より。

以前のブログでも紹介したものです。


本日の高校生のレッスンで、

曲と向き合うことにあたり、相談を受け、

舘野泉さんの話も紹介し、私の経験も交えて、お話ししました。


曲と向き合ううえで、迷うこと・・悩むことも、非常に大切。

過程のひとつですね。


ただ、なにもしないでいるだけでは、ひらめきはやってきません。

ああこれでいいんだと思える瞬間まで、考え、悩み、迷い、

向き合ってみることも大切だと思います。

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舘野泉著「生きる力」より

~投網を繰り返す漁師のように

自分のやりたい音楽というものが、確固とした形があるわけではない。

でも、「つかみたいもの」があるというということだけは確かだ。

曲を弾くときに、何かイメージを持ったり、参考にしたり、

想像したりして弾くのですか?

と聞かれることがあるが、僕はそういうことはしない。


何の先入観ももたず、ただ楽譜とだけ向き合って、音を引き出す努力を続ける。

演奏家が音楽を探し出し、作り上げていく時、一番のキーとなる大切なことが、

この「音を引き出す」というテクニックだと思う。(略)


いろいろ弾いて、試して、触ってみて、

そうすると「あ、音が生きてきた」と感じる時がある。

そういう瞬間がある。自分で弾いていて、「ああ、この音、いいな」と感じる。(略)


しかし、そう簡単に「その瞬間」はやってこない。

待っていると、ある日ふっとやってくるものでもない。

だからこうした格闘は、今もずっと続いている。

なかなかつかめないが、曲の核心のようなものが見えてくる場合がある。

でもあくまで、「のようなもの」であって、

演奏するたびにいろいろな形で出てくるが、

そこから一気に真に「つかみたいもの」まで到達できるとは限らない。

何かの拍子に、それらしき部分がほぐれてきて、ああ、これでいいんだ、

と思える瞬間がくるのである。(略)


ここまで辿りつくのが本当に大変で、この工程が、

演奏家にとってもっとも重要なのではないだろうか。


by ahk123 | 2018-03-10 19:33 | 名言集 | Comments(0)

開講26年目のピアノ教室です。心のふれあいを大切にし、個々の特性に合わせ丁寧にレッスン致します。良質なテキストを使用し、楽しみながら継続&上達できるよう導きます。現在3歳から小中高~大学生~大人の方迄約30名在籍。レッスン場所 倉吉市伊木168-11(スーパーマルイ近く) お問い合わせ ☎️080-5237-8238


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